アテネ五輪:全競技日程終了

今年の夏はオリンピックに加えて駒大苫小牧の活躍もあって、スポーツ好きの道民にとってはなかなかたまらないものとなりました。オリンピックでは基本的に日本人に肩入れしてしまうんで、メダル獲得数にも表れている日本人選手の活躍は見ていて楽しかった。とりあえず今まで書いてないことでメモしておきたいことをいくつか。

  • サッカー:アルゼンチンが金メダル、銀パラグアイ、銅イタリア

アルゼンチンの嫌味なほどの強さ。攻撃陣はもちろんだけど、大会通じて無失点のDF陣の頑張りも見事。守備に関してはOA枠のアジャラが見事にはまった感じ。まあそうでなくともエインセにしろコロッチーニにしろフル代表でもやれるだけの力を持っている選手だし、MFのマスチェラーノもそう。攻撃陣はルイス・ゴンザレスダレッサンドロキリ・ゴンザレスが加わってたりしてて、メンツ見ただけでも参加国の中では飛びぬけた力を持っていたことは明らかで、身も蓋もない言い方をすれば当然の結果。もちろん、ほぼ同じメンバーで長いこと闘ってきた中で培った組織の完成度もこの上なかった。個人的にはキリはもっと攻撃的に使ってほしかったけどね。テベスはどこに行くんだろうね。サビオラ追いやっちゃってるけど、バルサには行かないでほしいです。サビオラの二の舞はゴメンだ。

で、予選では日本と同じ組に入ったパラグアイ、イタリアがメダルを獲得。とはいえ、内容を見る限りはそこまでのポテンシャルを持っているとも思わなかった。パラグアイは予想以上に攻撃陣が頑張ったけれども、逆に堅い堅いと言われていた守備陣は結局イタリア戦の1-0しか無失点試合がないし、特にサイドの守備はかなりお粗末だった。イタリアはまあ、予想通り引いて引いてピルロジラルディーノ頼り、時々デロッシって感じで、あれじゃあ個人能力で圧倒的に凌駕している相手ならともかく、強豪相手は難しいですよね。どちらのチームも日本戦だって日本が勝手に自滅したようなもんだし。サッカー的な言い方をすればせいぜいオリンピックレベルだよな。お、偉そう。

日本はもういいや。このチームを見ることはもうないんだ。参加したメンバーのJや海外での成長を見守っていきたい。

イラクの4位は、戦争の被害を受けた上でのこの結果はよく頑張ったと思うけれども、それはイラクという国だからということではないし、同じアジアとして云々っていう気持ちは微塵もなかったりする。

  • ホッケー:ちゃんと見たの初めて

細かいルールはともかく、戦術的な部分ではサッカーとかなり似通った部分があってそれなりに面白かったです。「それなり」というのは、サッカーが足だけでなく胸や頭を使えるのに対して、ホッケーはスティックしか使えないことにおいて面白さを見出せなかったからなのですが。サッカーよりもボールのスピードがかなり速い分、試合展開はスピーディ。あんまり「浮き球」の概念がないような気がするんで、サッカーにおける平面的な戦術の参考になりそうだった。あと女子ホッケーのユニフォームは可愛い。

  • 新体操・シンクロ:やっぱり基準わからんわ

もう試合前から格付けがされてます感が強くて、競技としては見てらんなかった。シンクロの10.0と9.9の差もわからないけど、それ以上に新体操の採点基準がね。明らかにキャッチミスとか複数回あって26点越えってどうなの。印象点とかいうのがあるみたいだけど、「この人は強い」っていう印象も含まれてるんじゃないの、ていうか技術点にすらそれは及んでいるんじゃないのか、なんて。各選手やチームの演技を見るのは結構面白かったですけど、それだけに疑問が。

採点基準といえばレスリングもそうだったなあ。日本人選手の反則のアレは見てないんですけど、審判のレベルの差はなんかヒドイんじゃないのこれ、と思った。

さっきまで行われていた競技だけど1人のキチガイが競技を台無しに。あれのせいでバルディーニの金メダルすら素直に祝福できなくなっちゃった。男でスカートって聞いたらスコットランドが思い浮かぶんで、ありゃイギリスのブラウン選手の差し金か、なんて邪推してしまったりしてほとほと嫌になる。くそったれ。別に「終わりよければ全てよし」なんて思わないように、最後の競技がこんなことになっちゃったから五輪のイメージも悪くなったとは思わないけれども、やっぱりちょっと後をひきそう。

あ、あの野郎はちょっと前のF1でも乱入してきた馬鹿者なんだ。氏ね。

ドーピングがバレて(でっちあげたどうこうは知らん)嫌なのは、メダル剥奪によって繰り上がった選手の祝福を素直にできないことなんだな。「ドーピングがなければ室伏は金だったんかもなあ」と悔しい思いはしても、「やっぱり金メダルだったんだ! おめでとう!」という気持ちにはなれない。みんながみんな嫌な思いをするんでやめれ。っていうのが、僕がドーピングに反対する唯一の理由みたいなもので、例えば野球のメジャーリーグで選手が筋肉増強剤を使ってることについては別に憤ったりしてなくてですね、その相違はルールに則っているか否かということではあるんですけれども。だからといって、仮にドーピング解禁の動きがあるようならば反対ですけどね。難しい年ごろだなあ。

何はともあれ、色々と問題が明らかになってしまった結果の室伏の金メダルはちょっと祝福しにくいけど、82m91という記録と、それを生んだ彼の努力については素直に讃えてあげたい気持ちで、それはドーピング問題が明らかになった前後でも変化はありません。

  • トラックリレー種目:日本が4×100m、4×400mで過去最高位の4位

惜しかったんだよなあ…。4×100mの方は朝原や土江が年齢的にオリンピックは最後じゃないかと思うんで、一番メダルをつかむチャンスの大きい大会だったと思うんだけど。高平くんは200mもそうだけどあの走りでは高校時代と変わらないんで、大学生になって遊びが楽しいのはわかるけどもっと頑張ってください。4×400mの方は選手いずれも個人では1次予選落ちだったにも関わらず3位に0秒09という僅差の4位で、大健闘どころの話じゃないよなこれ。ジャマイカが予選で失格っていうラッキーもあったけど、各自が300mまでの粘りと、残り100mからのスパート、そこからスムーズなバトンパスが見事にはまった。メダルには足1つ分くらい届かなかったけれど、大きな財産となりうる結果だと思います。

リレー全体としては優勝候補の大本命だったアメリカが4×100mで男子は2位、女子に至ってはバトンパスの失敗で失格という波乱。男子はガトリン、クロフォード、グリーンを揃えてたんで金メダルは間違いないだろと思っていたけど、ほんとリレーは何が起こるかわかんねーな。女子は4年前の女王だったマリオン・ジョーンズバトンパスに失敗して、自身のメダル獲得もゼロになるという皮肉。離婚もあり、製薬会社のドーピング隠しに協力したという噂が出てきたり、その噂の出所が元夫だったりして散々な4年間の結果がこれだもの。ちょっと寂しい。


眠くなってきたので、なんか思い出したら後で書き加えます。