EURO2004:ギリシャ 1 - 0 フランス

前半終了。何というかつまんない試合ではないんですけど、しばらくは得点の動かなさそうな印象だったんで、眉毛抜いたり整えたりしながら観てました。僕の眉毛ほっとくとまぶたの上にも生えてくるからね…。

ギリシャは守備的は守備的なんですけど、開幕戦のときよりも攻守の切り替えが早くなってるんで中盤以上の面々が上手く攻撃に絡むようになってますね。結果を出したことに対する自身の表れかしら。ただ、ややサイドの守備が甘いような気はする。高い位置の守備はそこそこなんですけど、深い位置に来られると簡単に抜かれたりする場面が多いような感じ。中央は人数かけて守ってるんで最後の場面ではそれほど怖くはないんですけど、万全を期すということであればあの辺りはケアしていかないと、何が起こるかわかんないんでね。

フランスは相変わらずダメっぽいなあ。イングランド戦のときと同じような、攻めあぐねるし守備も甘いしみたいな。攻撃面ではやっぱりルックアップしないと味方の位置がわからないようで、遅攻になって結果ギリシャに守備の体勢を整えさせてしまってる。各選手レベルは高いんだからシンプルにやったって上手くいくと思うんだけど、何かいろいろと狙いすぎてる印象。先に言ったようにサイドの深いところまで入れば可能性を感じるんだけど、そういう狙いがあるんならアンリを中央のフィニッシャーとして置いておくのは意味がない。アンリってあんまりヘディング得意じゃないよ。トレゼゲも高いレベルで平均的にまとまった選手だけど、絶対的な高さを持ってるわけでもない。サイドからのクロスに頭で合わせてほしいならサハ使った方がいい。守備面ではなんかボールの目測誤ったり下手につっかけて抜かれたり距離開けすぎてボール出されたりとか、なんかボールと相手選手との距離感がつかめてないなあという印象。強くはないけど上手いDFっていうのはその距離の取り方が絶妙なんだけど、この試合のDFラインはなんだかなあって感じ。

試合終了。後半立ち上がりからフランスが徐々にペースを握ってたんでやっぱりフランスかなあと思っていたらギリシャがあっさり先制点。リザラズはあそこ無理にボール奪いにいく必要があったんだろうか。普通に間に合わないだろ。あのあたりやっぱりボールと相手選手の距離間わかんないのかなあ。んでザコラキスがサイドでフリーになってクロス、チャリステアスがフリーでヘディング。この場面でのカソウラニスか? の後ろからの飛び出しの動きは見事なんだけどある意味では高校でも練習するようなセオリー通りの動きで、チェリステアスについていたDFが釣られて、人数は2対3なのにケアする選手がいないっていうDFの連動性のなさにはややがっかり。後手に回ったフランスは慌ててサハとウィルトールをこれ以上なく「後手に回ってますよ」的投入で巻き返しも図るもギリシャの好守に阻まれ、その後はロテンを投入して全体に動きが出てきて可能性を感じたもののちょっと遅すぎた。そのまま試合終了。ううん。

確かにギリシャは全体に有機的な戦術が浸透していていいサッカーをしてるんだけど、いわゆるジャイアントキリングと呼ばれる強豪相手の勝利はむしろその強豪がいいところなく負けたっていう印象が強くて、ちょっと物足りないなあ。ギリシャは頑張ってるのに熱戦にはならないというか。準決勝は予選でも攻撃的な試合をしてきたチェコデンマークと当たるので、ギリシャが守りきれるかどうか見もの。