EURO2004:オランダ 2 - 3 チェコ

前半終了、2-1でオランダのリード。…なんか、期待してたよりはだいぶつまんない試合だなあ。失点が全てミスとか不甲斐ないプレー絡みっていうのがいただけない。1点目はオランダの右サイドからのFKにファーでフリーになったボウマのヘディングで、あそこでマークにつくはずのポボルスキーのポジショニングは何を狙っていたのかさっぱりだし、2点目はダービッツから左サイドに走りこんだロッペンが簡単に裏を取って中央のニステルに折り返した形だけど、ろくにオーバーラップもしないサイドバックがなんであそこにいなかったのかわかんないし、チェコのゴールにいたってはコクーのミスパスがあまりにも大きすぎた。まあ確かにバロシュはよく粘ったけどさ。

チェコは日本とやったときから「しょっぱいなあ」と思っていた深い位置サイドの守備があまりにもお粗末。特に右サイドバックが致命的で、どうやらグリゲラは体調不良もあって、結局早い時間で攻撃的なスミチェルと代えられたんだけど、そのあとを埋めるのが攻撃的なポボルスキーじゃなあ、という。日本戦でも前半は3バックで、ポボルスキーの裏にやたらスペースが空くなあと思ったんだけど。その他にも全体的に守備が甘くて、中盤と最終ラインとの連動がないからダービッツセードルフや、果てはサイドバックのヘイティンガにまで簡単にミドルシュートを打たれてしまう。そりゃ攻撃陣は魅力的だけども、こうも守備がゆるいとどうもならんだろ。

あとはまあ、審判かなあ。PK云々はとりあえず置いといて、立ち上がりから20分過ぎくらいまでいらんところで笛吹きすぎ。そしてボール位置気にしすぎ。ペースを握るとか流れを作るとかっていう時間帯にあーいうつまんないジャッジされるのはムカつくわー。

試合終了。得点経過だけ見れば最高に面白いんだけど、内容はそうでも…。ユルい試合だったなあ。いわゆる攻撃的な戦術とかチームとかっていうのは何も攻めっぱなしなわけではなくて、いかに数多く攻めるかということに付随した守備の形、例えば高い位置のプレスだったりするわけだけど、その守備が多いに物足りないとこういうユルい試合になる。攻撃的だろうと守備的だろうとそういう攻守の一体化っていうのは必要なんですよ。その上で攻撃的サッカーの方が面白いよな、とは思いますけど。

で、オランダも守備はかなり雑で、スタムはさすがに高くて強い上にスピードもあるんで、コラー相手にも高さで負けることはないんですけど、他がなあ。簡単に裏を取られるとか、もっと悪いのがドリブルで簡単にぶち抜かれたりとかですね。だからもしスタムが競り負けるとあとはファン・デル・サール頼みになる。ちょうど2失点目のような。で、ヘイティンガが退場になってコクーが最終ラインに入ったんで、今度は中盤の守備がとんでもなく粗雑になった。いくらダービッツが運動量豊富とはいえ、ネドベドハインツェを1人でカバーするのは無理がある。結果フリーになった方のミドルシュートを許すようになる。逆にコラーを下げてからのチェコの攻め方ががらりと変わって、とりあえずコラーに放り込んでスタムに弾かれるという方法を捨てて、よりスピードを活かしつつミドルシュートを狙う、あるいはサイドから中に切れ込むっていう形にすんなり変化したところはさすがだなあ、と思った。この辺チームとしてのまとまりに欠けるオランダは、アドフォカートの掌握術も含めてちょっとキツいかな、という感じ。ロッペンの怒りももっともですよ。だから点取れないで逆に取られて負けるんです。

まあ何はともあれチェコは決勝進出決定。オランダはみんなが大好きなラトビアと、チェコは僕が大好きなドイツと当たります。チェコはメンバーを落としても問題ないし、加えてこの守備ならドイツにも光明は射すかも。つーか、ここからTBSのEURO2004放送は準々決勝までないというこの事実。アホか。