チャンピオンズリーグ:バイエルン・ミュンヘン対レアル・マドリー

やっべバラック出る! 燃えるわー。まあ今季の彼はコンディショニングの調整なんかに批判が集中してるみたいですけど。試合前に倉敷さんがダイスラーの話した! ジ・鬱病! これでバイエルン応援せずに何を応援しろと言うのか!(マドリーです)テンション高まってきたー!ていうか氷点下5度!? サッカーやる環境じゃねえよ!

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前半終了。0−0。立ち上がりこそ何度か攻め入られたものの、途中からは完全にバイヤーンのペース。堅くしつこく守ってボールを奪い、ゼ・ロベルトを中心に速い攻撃で敵陣に攻め込み、マカーイを中心に厚い攻撃でゴールを脅かす。けれどマドリーのGKカシージャスの活躍がもう神がかり的で素晴らしいの一言。ハーグリーブスのシュートなんてよく止めたなぁ。ゼ・ロベルトのCKだって扱いの難しいボールをよくサイドに弾いたし。昔からは想像できないほど成長してる。

その他ではリザラズデミチェリスが泥臭くしつこいというか、まあ実際にユニフォームが泥臭いことになってるのはフィーゴなんだけど、いいねえ。バラックの出来は今ひとつとはいえデミチェリスの守備は利いてるよかなり。マドリーは組み立ててやろうとすると4分の3以上から攻め入れないもんな。

あとジダンは相変わらず宇宙人。特にゴールを脅かすわけでもないプレーにリプレイが入るのはこいつくらいだ。

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ハーフタイム中に他試合のハイライトを観たんだけどセルタ対アーセナルカバジェロが大変なことに! 鮮血! しかもその後も普通にプレーしてる!

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後半。前半と変わらずバイヤーンペース。マドリーの守備がザルっていうのはもう周知の事実で、魅力であるスペクタクルな攻撃をクフォー、デミチェリスといった面々に封じられちゃったら、ていうかペナルティエリアにすらまともに入れないんだからタコ殴りにされるのは目に見えていた。ボランチベッカムグティも、サイドバックロベルト・カルロスもミチェル・サルガドも守備的な選手ではないし、センターバックは、ラウル・ブラボは元々サイドバックの選手でテクニックに注目されていたルーキーだったし、エルゲラは守備には定評があるとはいえ本来守備的なMFの選手だったわけだ。純粋なセンターバックであるパヴォンはスピードにも安定性にも欠ける。そりゃあザルにもなりますよ。ザルにならないところで踏み止まらせていたのがマケレレであり、イエロだったのに放出しちゃったもんな。

みたいなことを思っていたらピサーロについていたラウル・ブラボがかわされてクロスが上がり、エルゲラマカーイの巧みな一瞬のポジションチェンジにつられて得点を奪われる。もう俺のテンション上がりっぱなしですよ! キーホー! マドリータコ殴り! みたいなね! しかもなんかピッチサイドにはサンタクルスの姿が! あの日韓W杯の韓国ラウンド、韓国のキモいギャルサポに、スクリーンに映るたびに黄色い声援を送られていたロケ・サンタクルスですよ! キタ━━━━━(゜∀゜)━━━━━!!!! 

…と思っていたら。ロベルト・カルロスのグラウンダーのロングシュートをカーンがファンブル。あっさり同点…。一瞬にして超テンション下がった。カーンはね、今季安定感の欠くプレーが目立つなんて聞いていたけどさ、まさかこの大舞台でやっちゃうか…。味方が必死で守り抜いて、あんたの安定感の欠くプレーとやらを、出番を失くすという方法で隠していてくれていたのに…。まああえて擁護するならば、壁を抜けてきてボールが見えなかった、ということなんだろうけど…。うーん。

その後はもうダラダラですよ。バイヤーンの選手のモチベーションががっくり下がってる。マドリーはアウェーだから無理に攻め入る必要はない。実況の西岡さんのテンションも下がりっぱなし。ああ…。

結果、1−1のドロー。2ndレグはマドリー超有利ですね。

まあテンション下げっぱなしなのもアレなので、ちょっとだけ。「どうしてマドリーはあそこまで攻めあぐねたのか?」ということなんですが、バイヤーンの守備陣にしっかりした約束事があったね。まずは全体的にパスコースがなくなるくらいにがっちりマンマーク。それからボールを持った選手には必ず2人以上で潰すこと。そのうちゴール側の人間、つまりDFはその選手に絶対に抜かれないようにすることだけを考える。それでもう1人、これはMFになりますが、デミチェリスよりもバラックハーグリーブスが多かったかな、早くプレスを掛けに行って激しくチェイスする。そうしたらボールを持つ選手はまずボールを失わないようにするから、パスが出なくなったところをDFもチェイスしに行く。それでボールを奪ったらゼ・ロベルトに預けるか、もしこぼれ球になってもやはりゼ・ロベルトあたりが素早くフォローしに行く。

こうすれば守備においてはほぼ完璧なのですが、正直言ってこの方法はものすごくスタミナを消費するし、何より攻撃に転じることが難しい。ここでキーとなるのはやっぱりゼ・ロベルトで、彼がボールを持ったらとにかく全速力でドリブル開始するんです。彼は足が速いし、それに対してマドリーの中盤はベッカムグティというお世辞にも足が速いとはいえない選手だから、意外とあっさり抜かれちゃう。ゼ・ロベルトがボールを持ったらFWの2人はもちろん、サイドのサリハミジッチハーグリーブスも全力で前線にダッシュ。このときマドリーのサイドバック、特にロベルト・カルロスは大抵高い位置にいるから、同じように引いても体勢を整える余裕はない。サイドバックのうち片方でもそうであれば成功で、例えばロベルト・カルロスが戻りきれていないとミチェル・サルガドは中に入らざるを得ない。この時点でゼ・ロベルトボランチ二人をぶち抜いていれば、ゼ・ロベルトとFW2人で3対3の状況が出来上がる。ついでにサリハミジッチが上がっていれば数的優位にさえ立てる。ハーグリーブスの右サイドはロベルト・カルロスが足が速いのでかけっこしてもかなわないが、それでも全力で走れば5対4。

…ていうか、普通こんなの無理だよ。スタミナが持たないもん。特にゼ・ロベルトは攻撃の起点で、全速力でダッシュして、さらにはラストパスを出すような役割だったりするからあのスタミナはなんなんですかね。無尽蔵としか言いようがない。今日のMOMじゃないかな。

というようにフィールドプレーヤーが物凄く頑張っていたのに失点があのカーンのミスなもんだから救いようがないよ。アーセナルレーマンと代表GKの座を争ってるって聞いたけどちょっとやばいんじゃない?