ラツィオの動向

経営難でどうにもこうにも行かなくなったセリエAの名門ラツィオですが、今年は噂とは違い主力級を何人か残した上での激しい移籍活動が行われています。

アルゼンチン代表のFWクラウディオ・ロペスリーガ・エスパニョーラバレンシアへの完全移籍が濃厚です。ただロペス側が条件面で不満を持っており態度を保留、交渉は難航しています。

銅代表MFのシメオネはリーガのアトレチコ・マドリーに移籍が決定したようです。シメオネは元々アトレチコの選手で、去年の時点でトップ・ディビジョンに昇格したアトレチコはオファーを出していましたが交渉は決裂。1年越しの交渉が今回実った形になりました。おそらくは一昨年までミランに在籍していたアルベルティーニと中盤の底を守ることになるのではないでしょうか。

クラウディオ・ロペスと共に動向が注目されたオランダ代表DFのヤーブ・スタムも移籍が濃厚と思われましたが、インテルからの移籍金26億のオファーをラツィオ側が蹴ったようです。ラツィオは今のところ放出するつもりはないようですね。

ウディネーゼとはMFダビド・ピサーロデンマーク代表FWマルティン・ヨルゲンセンを得る代わりにMFリベラーニ、FWルーカス・カストロマンプラス移籍金800万ユーロを支払うというトレードがチーム間では合意に達したものの、リベラーニが移籍に難色を示したために多少のゴタゴタを残しているようです。

その他でもスタンコビッチが残留とか、ムトゥと獲得しようと動いてたり、メンディエタが戻ってくるようだったりして色々と動きを見せていますが、本来はここまでの金はないはずなんですよね。チャンピオンリーグ出場権を獲得したとはいえ、給料未払いの選手がいたり、マンチェスターユナイテッドに対してははスタムの移籍金が未払いであることとか、そもそもの負債を多く抱えているんです。チームとしては幸い、経営としては幸か不幸か、監督のロベルト・マンチーニが誰からも尊敬される人物だったことや、サポーターの愛が深いことにより選手が自分から出たがらない状況です。一時の移籍金高騰はマンチェスターユナイテッドレアル・マドリーを除いて落ち着いてきましたが、負債を抱えたままチームの好成績による利益を期待するのか、主力を放出して得た移籍金で経営の建て直しをはかるのか。今回は前者を選んだようですが、もし今年好成績を収められなかったとき、破綻したフィオレンティーナの二の舞にならないことを祈るばかりです。



随時追加予定。