ニュージーランド 0 − 3 日本

GK 楢崎
DF 宮本 坪井 山田 三都主
MF 稲本 遠藤 中田英 中村
FW 高原 大久保

もちろん日本がもはや世界レベル、ということではないんだけれども、格下相手の試合としてはまずまずだったんじゃないかなあ、と思います。2試合目以降に勢いをつけるためにも最低3点差で零封してもらいたいなあとは思っていたので。ただそれは結果を言っているのであって、内容としてはまだまだ詰めなければならない部分が、ここまでやってきた親善試合そのままに来ているという印象があります。

立ち上がりはどうしても遅いですよね。選手のメンタリティとかそれ以前に日本がそういう国で根付いちゃってる部分があるから仕方ないのかもしれませんが、ここで声を出すなりして盛り上げなくてはならない。もちろん慎重にボールを回してピッチに慣れるっていうのも大事だけれども、その中でも狙っていけるべきところは行くべきだし、NZがそこでガンガンぶつかって来たからといって押し込まれちゃいけない。押し込まれる原因は低い位置でボールを回しているからで、セーフティなところで回すよりかは高い位置で慣れていくべきです。まあ、そこまでの技術をいきなり出せるかっていうのはありますが。そこはやっぱり、最初から飛ばしていけるか、スロースターターでも回していける技術か、どっちかが必要な感じ。

攻撃の形は、大久保メインで高原と2人で前線をかき回しつつ、高原はポストプレーをこなして、2列目の中田英・中村にフィニッシュを預けるっていうのと、サイドの山田・サントスが上がって、それぞれ中田英と中村、あるいは稲本、遠藤あたりと兼ね合って、最終的にはサイドからのクロスでFWに合わせる、この2つなんでしょうけれども。狙いとしては見られるんだけれども、この試合に関してはサイドバックの上がりは少なかったし(後半は山田は良くなったけど)、FWは最低限の仕事は出来ていたけれど、特に高原の動きが重たい印象。NZのゴール前でのマークは正直緩かったので(3点は全部フリーだからね)入り込む動きは良くてもそこで合わせられないっていうのはちょっと厳しい。

2列目の二人、特に中村はすごく良かった。無意味なボールの持ちすぎが本当に減っていたし、何よりFWを追い越したりFWの裏に入ったりっていう動きの量はちょっとびっくりした。中田英はまあいつもどおり良かったよね。トラップミスが目立ったけれども相変わらずの視野の広さとフィジカルでした。2点目はまあフリーだったけど、あそこからコース狙って押さえの利いたシュートが打てるのはせいぜい中村、あとは小笠原なのかなあ。

DFはやっぱりサントスが(動きとかボールの繋ぎ方が)どうもセオリーじゃないような気がして不安なんだけど、その辺りを宮本中心によく守ってたと思う。坪井は序盤ちょっとオロオロしてたけど落ち着いてきたら日本ではたぶん対人最強じゃないですか。山田も人に強い。サントスに代わる左サイドバックが今のところ服部しかいないので、しばらくはこの4人で様子見てほしいですね。

で、そのDFと前線とのバランサーとして遠藤がすごかった。ガンバの試合ってそんなには見ないからどうなのかな、とは思ってたけど、扱いの難しい稲本(と僕は思う)のパートナーとして精力的に動いてた。カバーもばっちりだし、パスの繋ぎ方も効果的で非常によろしい。対人も弱くないし、あーこれ遠藤軸としてボランチ考えた方がいいのかな、と思うくらいだった。稲本はまあ悪くはないんだけどヤツ特有のダイナミズムは感じられなかったなあ。前の二人がいいだけに、こんなものなら小野がいたらボランチ三番手になっちゃうんじゃないの?っていう。フルハムの試合でもそうだけど調子に波がありすぎるよね。

まあ、そんなこんなでとりあえず勝ち点3ゲット。ジーコの出番なしなのがありがたかった(伏線)。