日本 0 - 1 ウクライナ

試合全体を見れば完全にウクライナペースで、しかしウクライナの方も決定力不足で後半終了間際まで無失点。シェフチェンコやヴォローニン、フシンあたりが出てたらたぶん虐殺されてたし、日本はお世辞にもいいサッカーだったとは言えないが、ファウル取られまくりでその上中田浩二の退場なんかあってもこれなら絶望するほどでもないかなって感じ。褒めないけどね。

で、なんか書こうと思ってたんだけど、中村が問題点を言っちゃってた。

自分たち中盤がFWまで組み立てなきゃいけない場面が多かった。後ろとボランチがつないで半分くらいまで押し上げて持ってきてくれればいいのに。中盤の負担が大きかった。相手は最終ラインがつないだり、サイドバックが持ったり、ボランチがサイドチェンジをしながら押し上げていたけど。こっちは中盤の選手がその仕事もしなければいけなかった。浩二からヒデさんにつないでいる間に駒野がハーフウェーラインのあたりまで来ているとか、そういう連動した動きが少なすぎる。だから自分たちも前に上がれない。結果的にボールを取られて悪循環になる。最終ラインのパス回しも必要だと思う。中盤とDFの両方が連動したボール回しが必要になってくる。
引用:http://allabout.co.jp/sports/domesticsoccer/

日本のFWは1人で打開できるだけの図抜けた能力を持ってないんで、中村だとか中田英だとかって辺りも絡まなきゃならん。だけど守備から攻撃の起点なんかも中盤がやらなきゃならない状況になってて、下がった中盤と前線との距離が長くなる。そこで放り込んでもFWは個人で何とかできないから、中盤は前線との距離を埋めようと押し上げなきゃならない。守備から攻撃に転じる際の起点になり、組み立てをして、最終的には前線とからんでゴールを脅かさなきゃならんという負担。中田英は変態的な運動量の持ち主で、この負担を90分間フルに受け止めちゃったわけだからそりゃすごく見えるし、コンディションが良くなかった中村には酷な仕事。せめて守備からの攻撃の起点くらいはDFやボランチでやってくれよって言いたくもなるよ。

ただ駒野にはちょっと同情したい気もする。中村も言ってる通り、相手のSBは積極的に攻撃に絡んでくるわけだけど、守備において駒野の相手はSBだけじゃなかった。少なくともその前にSHがもう1人いるでしょ。この2人に対して周囲のケアがない。セオリーではボランチやCBが裏のカバーに入ってSBが前ってことになるのだろうけど、逆サイドの三都主の守備が壊滅的レベルで2人はおろかSH1人を抑えることもままならない。それでボランチやCBがヘルプに行くのだけど、そこでウクライナはサイドチェンジを多用してきたんだな。だから中盤は左に寄ったことで生まれるスペースを埋めなきゃならんかったし、駒野はSHとSBのケアを最悪1人でやらなきゃならんかった。これが後半途中から3バックになって、大きな穴だった三都主がピッチを去ったことで全体の変な歪みはなくなったし、駒野の負担は軽くなって、初動位置を上げることも出来たし、思い切ったオーバーラップを仕掛けることもできるようになったよね。

以上のことを踏まえると、4バックにするんならボランチがサイドをケアしに行ってももう1枚余る形にしたいし、その方が低い位置からの組み立ても多少はマシになるだろうし、誰が入るにせよやっぱりダブルボランチの方がいいんじゃないの? と思うんだけどな。それでも駒野が全く上がらないんなら駒野自身にも責任はあるけど、この布陣でしかも中田浩二が退場してって状況で攻め上がれっていうのもあまりにも可哀相じゃね?